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精神障害者の合理的配慮とは

今の会社に5年余りいるのだけれど、精神障害者の合理的配慮は難しいなと思わざるを得なかった。車いすの身体障害者などは、物理的な問題を解決してあげればいいんだけど、精神障害者はこれをやっとけばOKみたいな押さえどころがないから困る。どこでもそれほどきつい仕事を与えなければ大丈夫だろうくらいにしか思っていない。電話は苦手と言っても結局は電話番させられたりもした。というわけで、合理的配慮は入社時に約束されたと思っても反故にされることも少なくない。

 
大体、会社に来るまでがかなり無理をしているのだけれども、それは基本的に配慮できないし。フレックスにして混雑時間帯を避けるぐらいしかないよね。そして、普通に仕事ができるとわかると普通の人と同じように仕事を積まれることも少なくない。うまいことマイペースにできる仕事があればいいのだけれど、大体は普通の人と同じくケツのある仕事がほとんどだ。

精神障害者だけではないとは思うけど、身に余る仕事が来てしまうと混乱してしまう。これできないですとか言っちゃうと、あげる仕事がないよ的な放り投げ方をされて仕事がなくなることも少なくない。まぁある仕事しかあてがうことができないのはわかるけど、相手が障害者であることを理解して仕事をあてがっている会社は多くはない。

そういう意味では最初からそれを目的として作られている特定子会社はいいと思う。ただレベルが低く設定されているので、ガチで働いてきたものにとってはこんなもの仕事かよと思えるレベルかもしれない。入ったことはないんだけど、何回か入ろうとしたときに自分のレベルでは退屈してしまうかもしれないと言われたことがある。その時は特定子会社にいる健常者の社員さんと同じことをさせればいいのでは?と思ったが、はいそうですねで引き下がらざるを得なかった。

仮に仕事をしたことがないのであれば、レベルは低すぎるくらいでちょうどいい。低くても無理して通わなくてはならないことも出てくるので、その時にできるくらいのレベルに合わせておいても全然おかしくはない。そういう意味では、特定子会社は精神障害者の合理的配慮を受けやすいところだといえるだろう。

あと精神障害者が間違いやすい点としてあるのだが、普通の会社でも仕事が軽いからといって、仕事を増やしてもらおうとしないことだ。精神障害者は特に気分などに山谷が生じやすいので、山の時に全然いけると勘違いして、仕事を盛ってもらって谷にきて仕事が厳しくてやめるパターンも少なくないっぽい。俺はできるんだ思考は分かるんだけど、それは大きな自分への過信だと思ってほしい。できないことを回されるのもつらいのだが、普段できることができなくなったときに言い訳が立たないのはもっとつらいのだ。

精神障害者は低空飛行で長い間勤めることを目標にしましょう。短期的に頑張れてもすごくお金が入ってくるところじゃなければ疲れるだけですし、長い間勤められた方がいいに決まっています。転職はかなりしてきたけれど、初めからはいやり直し~というのはしんどいものです。若い頃はSESでいろいろな会社に行くのも気分が変わってよかったこともありましたが、障害者になってからはしんどいことしかないです。嫌がらせを受けるのは嫌ですが、嫌がられる人がいたとしてもそれほど実害がなければ相性の良い会社に居続けるべきです。会社全体としても、障碍者雇用率を満たせた方がいいと思うでしょうし、それが嫌だったらそもそも障害者雇用なんてしないはずですよね。ただ嫌なことしかさせない会社は辞めて他探したほうがいいです。


今回は精神障害者の合理的配慮についてお話してきました。正直言って大半の会社は法定雇用率を達成するためだけに、人事が押し付けられてそれを各部署に押し付ける仕事になっています。ある程度、そうなるのは仕方ないのですが、それによって合理的配慮が得られないというのは間違っていて、そもそもの障害者雇用の目的は何なのかを考えると、多少の補助は社会的にあってしかるべきなのです。過剰には会社の利益的にも無理でしょうが、できることはやってもらおうというのがあるべき姿なのかなと思います。

正直、精神障害者の合理的配慮というのは一般的に難しい。仕事内容も合理的配慮の内容も人によってかなり違うので、自分から言い出すのも難しいとは思います。ただその場での調整を重ねていくのは無駄ではないと思います。というか、そうする他ないので、実際の仕事にあたってこれはこう優しくできないですかねとか提案していく能力は必須だと思います。口開けて待っていれば誰かが対応して餌を入れてくれるとは思わない方がいいです。

馬鹿な精神障害者が仕事でやれと言われてないことを無駄にやって怒られていたのを見たことがあります。そういうのは論外ですが、与えられた仕事がそのままできないというのは普通にあると思うので、なにがしかの折衷案を提案できればうまくいくでしょう。ここができない、これはできるし得意とかは言っていけば円滑にはなるでしょうね。というか、精神障害者が合理的配慮を得るにはそれしかないような気がします。そもそも健常者に普通にできることができていたら障害者雇用も合理的配慮もいらないしね。

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